整理しよう。
美沙子さんは婚約が決まった。
相手は水野さんも知ってる人らしい。
しかし、美沙子さんは水野さんに好きって告白してキスしてきた。
……ってことらしい。
「えっと……」
あたしは答えに窮した。
水野さんはチューハイをあおって続けた。
「美沙子さんが言うには、本当はずっと僕のことを好きだったんだって。
でも、僕がちっとも気づかないから、他の男と付き合って気を引こうとしたけどそれでも僕が何の反応も示さないから、婚約まで来ちゃったって。
で、これが最後だから、抱いて欲しいって。
女に恥をかかせないでって。
そこまで言われたら僕も男だし、美沙子さんのことは尊敬する素敵な女性だと思ってたし……
でも、そんなことがあったのに、婚約披露パーティーに来いって。
どんな顔して行けばいいんだよ……
美沙子さんがわからないよ」


