イケメン☆パーティー


あたしの返事に、水野さんは意外そうな顔をした。

「そうなの?
かりんちゃんなら、デートとかパーティーとか、いくらでも誘いがありそうなのに」

あたしは苦笑いしながら首を振った。

「いえ、今年はとにかく原稿第一だったんで、本当にクリスマスのことは全然考えてなったんですよ」

「そっかあ……」

あたしは話の流れに乗って、ちょっと探りを入れてみた。

「水野さんこそ、デートのお誘いたくさんあったんじゃないですか?」

すると、水野さんはさらっと答えた。

「いや、デートの誘いはないけど、美沙子さんにパーティーには誘われてたんだよね。
でもさっきの仕事が入って、ドタキャンしたんだ」

あたしは慌てた。

「えっ、じゃあ、今からでもそちらに行かなくていいんですか?」

「んー、そうだねえ、でもまあ、いいんじゃない?」

水野さんには珍しく、歯切れの悪い言い方だった。