恐怖から携帯を握る 強く 手の平が痛くなるほど 指先の血流が悪くて 白くなるほど 私は握りしめていた 『バイトが終わったよ すぐに行くから』 携帯が震えたときは 心臓が口から飛び出るのではないかと 思うくらい驚いた 光ちゃんからのメール すぐ行くって ここに来るまでに 何時間かかると思ってるのよ 瑛ちゃんがいるから もう大丈夫だから 光ちゃんにだって 大学があるのに 私は 携帯のボタンを押した 震える手で 精一杯強がったメールを