稔さんと別れて、私はどうやって家まで帰ったのかわからなかった。


とにかく嬉しくて、ふわふわ浮いたような感じだった。


家の前に座っていたのは、孫の美弥。



「みーちゃん・・・!!」


「おばあちゃん!!渡せた?」



中学生の孫に頭を撫でてもらった。



「うん。みーちゃんのおかげで、渡せた。2人で途中まで一緒に帰れたんや」



「ほんまに~!てか、稔さんかっこええなぁ!おばあちゃんが好きになるのもわかるわ!めっちゃ渋いやん!」




家の前で孫と抱き合いながら、空を見上げた。


雲の隙間から光が降りてきているような綺麗な空。



おじいちゃん・・・見てくれとったんか?



おじいちゃんにはあんなにドキドキしたことはなかったけど、

今でもちゃんと愛してるで。



おじいちゃんも応援してくれとったんか?