「うあわぁ。嬉しいわぁ!!美知さんが作ってくれたチョコ、もらえるなんて!大事に頂きますわ」 「喜んでもらえて嬉しいです」 曲がり角まで来て、稔さんが立ち止まった。 「確か、バレンタインってお返しをするんでしたなぁ?何をしたらええんかな」 稔さんは空を見上げて、考え込むような表情をした。 こういう真面目なところが好きなんや。 「気にせんとってください。食べてもらえるだけでいいです」 言ってから気付いたけど、好きですって言うてるようなもんやなぁ。