「だから、無し!
クリスマスまで時間ないし、今年はお互い無しにしようって。」


「…。
そっか…。」



なぉが残念そうに言う。



「高島君にそうやって言われちゃったら、
なんかこっちからは、何も言えないじゃん。
やっぱりホントは、プレゼント交換とかやりたかったけどね…。
でも、一緒には過ごせるんだし、まぁいいかなって。」


「実莉…。」



なぉが私より切ない顔をする。



「大丈夫だって!
一緒に過ごすってだけで、私的には大事件なんだから。」


そう言って私が笑うと、そうだねって言ってなぉも笑う。


確かに、プレゼント無しはヘコんだけど、
好きな人とイヴを過ごせるなんて素敵すぎる。


一緒に居たいと思える人が居ても、過ごせない人もいるのに
プレゼントがないからって、少しでもヘコんだ私は欲張りだ。



きっと恋をすると欲張りになるんだね。


この前までは、見れるだけでも話せるだけで嬉しかったのに、
今は、もっと一緒に居たいとかもっと声聞きたいとか…。

自分の気持ちがコントロール出来なくなってくる。



なんだか不思議。