‡不思議な彼は雨男


「レイン?」

彼は顔をしかめて、私に聞き返す。

「あ…やっぱり単純すぎたよね…?」


「…どういう意味?」

「え!?」

どうやら、しかめっ面をしたのは意味を考えていたからだったらしい。

「日本語で雨って意味だよ?」

普通な学力の私でもそれは、自信をもって言える。


「…雨。」


彼は空を見上げて私に向かって微笑んだ。


「いいね、レイン。僕の好きなものだ。」


私もレインの言葉を聞いて思わず微笑んだ。