‡不思議な彼は雨男


「なんで雨が好きなの?」

「それは雨男だからだよ。」


そうか。…あ 何納得してんのよ私!!


「ねぇ名前が雨男なの?」

あめおとこ君‥なんて普通じゃ有り得ないけど。

「…んー?僕には本当は名前がないんだ。」

「名前がない?」

ホントにどこまでも不思議な人だ。

「だから人前では雨男と名乗っている。」

「…でも、雨男君。ってやっぱり呼びにくいんだけど…なんて呼んだらいいの?」

彼は少し考えてからクスッと笑って言った。


「…じゃぁ君が考えてよ。」


それは凄く突然な依頼だった。