‡不思議な彼は雨男



私が慌てて振り返るとそこには例の“雨男”がいた。


「え!?さっきはいなかっ…「うん。さっき来たんだよ。」

ウソ!?

それならもうちょっと早く来て欲しかった‥。


「ていうか傘さしなよ!?」

彼は相変わらず同じ格好をして、いつもと同じように濡れている。


「僕は傘が嫌いなんだ。」

「‥風邪引くよ?」

私が心配すると彼は微笑と共に返事を返す。

「風邪なんて引いたことないよ。」

私は彼の体の丈夫さを疑った。