「はい。コレありがとう。」
「…!」
ドアを開けたその先には、昨日は探しても会えなかった彼がいた。
傘を私に差し出しているけど…
「雨の日に返さなくても!!」
彼はまたビショ濡れで、服もこの前と同じだ。
「ゴメンね。僕は雨じゃないと返せないからさ。」
「…どういう意味?」
私が尋ねても彼は微笑を返しただけだ。
「…説明してあげたいんだけど、今日は時間がなくてさ。もうすぐ戻らないと。」
彼はそう言いながら傘を返してくれた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…