審判の笛が鳴る。

審判 「3分前」


三田 「集合」

走って集まる佐紀達

三田 「どうだ、目が覚めたか」

佐紀 「はいっ」

皆の声に、力がある

誰も居なくなった観覧席に、
ポツンといる華子達3人を見て

三田 「友達って、いいもんだな。
    あいつらに、応えるためにも、
    恥しい試合は、出来ないぞ」

力強くうなずく、佐紀達

三田の声にも、力がこもる。

三田 「このまま終ったら、
    後悔しか残らないぞ。

    間違えるな。
    お前達は、
    お前たちでしかないんだ。
    それ以上ではないんだ。

    出来ることしか、出来ないんだ。
    そうだったな、友理」

うなずく友理

三田 「いいか、思い出せ。
    自分の、正しい姿を思い出せ。

    カッコ悪くても、いいじゃないか。
    それが、今の自分だ。
    今、出来ることを、全て、
    やるんだ。

    悔いの無い試合を
    するんじゃなかったのか」

真直ぐ前を向いて、三田の言葉を聞く佐紀達


審判の笛が鳴る

審判 「1分前」

三田 「いいか、今からだ。
    港北との練習を、思い出せ。
    合宿を、思い出せ。

    みんなの想いを、ムダにするな。

    お前たちのバスケットをするんだ。
    いいな」

全員 「はいっ」