マネージャーの車。

康子 「みんな、いい子ですね」

三田 「ああ、そうだろう?
    とにかく、
    バスケットが好きなんだ」

康子 「教え甲斐がありますね」

三田 「好き、というのは、
    一番の、動機だからな。

    教えたことは、あっという間に、
    吸収していったよ」

康子 「コーチ冥利に尽きるって
    やつですか?」

三田 「ああ、今は、楽しいよ」

康子は、悪戯っぽい笑顔で

康子 「鬼の三田は、健在ですか?」

三田 「いや。アイツら、中学生だぞ。
    教え方は、歳によって変えなきゃ。
    今は、ホトケの三田だよ」

康子 「へー。ちょっと、それ、
    見てみたいですね」

三田 「おい、からかうなよ」