男バスキャプテン、岸本が、
椅子を持って、
三田の元にやって来る

岸本 「三田さん、お久しぶりです」

三田 「おっ、久しぶり。
    お前も、もう、4年生か」

岸本 「ええ」

三田 「女子マネが、一部、狙えるって、
    言ってたぞ」

岸本 「はい。
    今年こそはと、思っています」

キャプテンは、椅子を置いて

岸本 「どうぞ」

三田 「おっ、すまん」

岸本 「三田さんのあと、
    2部に落ちてからは、
    なかなか、チャンスが
    無かったんですが、

    今年は、いい1年生も
    入ってくれましたし、 
    なんか、行けそうな気がします」

三田 「そうか。頼むぞ。
    毎年、いい知らせを、
    待ってるんだからな」

岸本 「すみません」

三田 「いやいや、
    勝負とは、そんなもんだ。

    ところで、コーチは?」

岸本 「今日は、仕事で、
    来られないとのことです」

三田 「そうか。会えるのを、
    楽しみにしてたんだがなあ」

岸本 「明日は、来られると思いますが」

三田 「そうかぁ。残念だな。

    明日は、こいつらを、連れて
    帰らなきゃならないからなぁ。

    積もる話をしたかったんだが」

岸本 「三田さん、
    最近、見えなかったのは、
    あの子たちを?」

三田 「ああ、そうだ。
    野村さんに、頼まれたんだ。

    嫌々、ひきうけたんだが、
    ちょっと、面白くなってな」

岸本 「そうですか。
    じゃあ、僕たちの練習も、
    見ていってください」

練習に戻る、キャプテン