市民体育館、入口

佐紀達が、走って来る

友理が、遅れて、やって来て、
膝に手を当て、ハアハア言っている

友理 「また、こんなん、
    せなあかんとは」

友理が、顔を上げると、

友理 「あっ、港北や」

向うから、港北が、走って来る

佐紀 「ホントだ」

友理 「やっぱ、考える事は、
    一緒やねんなあ」



港北が来る

華子 「早いわね」

雅美 「あんたらも、
    1つ前から、走ってきたんだ」

里香 「私達は、2つ前からだよ」

梨沙 「えっ。あー、負けたぁー」

歩美 「1つ前じゃ、
    アップにならないじゃん」

佐紀 「じゃあ、次から、私達も、
    2つ前から、走ろう?」

友理 「やっぱり……。言う、思た」

歩美 「じゃあ私らは、3つ前から」

友理 「えー、そんなあ」

歩美 「ハハハ、冗談、冗談」

華子 「時間を考えると、2つぐらいが、
    ちょうどいいわね」

友理 「もー、止めてや」

胸をなでおろす友理