三田の大声が聞こえてくる

パスを受けた佐紀が、
華子を見つけ、立ち止まり

佐紀 「あっ」

華子達は、真直ぐ、三田の所へ行く

華子 「あのう……」

三田 「おう、君達は」

華子 「あのう、聞いたんですけど、
    体育館、自由に使えないって」

歩美 「これじゃあね」

三田 「ああ、そうなんだが」

歩美は、雅美に、笑顔で小さく手を振る。

不思議そうに、会釈する、雅美

里香 「華子に話したら、華子が、
    お父さんに言ってくれて」

華子 「市民体育館、
    借りられることになったんで、
    使ってもらえたら、と……」

佐紀達が集まって来る

三田 「それは、ありがたいことだけど。
    どうして?」

華子 「私達、あんな終り方を
    したもんだから」

里香 「納得、行かないんです」

歩美 「終った気が、しないんです」

華子 「私たち、もう少し、
    バスケットがしたいんです。

    それで、出来るなら、
    一緒に練習したいなと思って」

佐紀 「えっ、いいの?
    私達、お金、無いよ」

里香 「大丈夫。
    華子のトコ、お金持ちだから」

歩美 「お嬢様なのよ」

華子 「歩美! 止めて。

    とにかく一緒に、しませんか?」

梨沙 「うん、やろう、やろう」

友理 「コーチ」

雅美 「コーチ」

千奈 「コーチ」