佐紀達が着替えて、体育館に入ってくると
向うで、亜紀が、バレー部と話している。

しばらくして、帰ってきた亜紀が、
浮かない顔をしている

佐紀 「どうしたの?」

亜紀 「せっかく、オールコート
    使えてたのにって、
    文句、言われたんです」

梨沙 「そんなの、仕方ないじゃん」

雅美 「そうだよ。
    もし、あの時、勝ってたら、
    同じ事になったんだから」  
  
梨沙 「新人大会のとき、
    譲ってあげたじゃん」

友理 「調子、乗ってんのと、ちゃう?」

雅美 「ちょっと、文句、言ってくる」

行こうとする、雅美の腕を掴み

佐紀 「ダメだよ」

雅美 「どうして?」

佐紀 「私たちは、県大会が終ったら、
    それて終りだけど、
    亜紀達は、それからもずっと、
    バレー部と、やって行くんだから」

雅美 「あんた、何処まで気を回せば、
    済むの?

    何でもかんでも譲ってたら
    何にも出来ないよ」

友理 「ホンマや。せやけど、そこが、
    佐紀のええとこなんや」

雅美 「じゃあ、私達、
    何処で練習するの?」

梨沙 「今度は本当に、リング無かったら、
    出来ないじゃん」

佐紀 「うーん…、だよね」

バレー部の練習を見る佐紀