勉強していると、喫茶店から、母の声

母  「梨沙ー、電話よー。
    千奈ちゃんって子から」

梨沙 「あっ、千奈だ」

走って、店へ行く梨沙



カウンターの電話で話す、梨沙

奥から、佐紀達が、重なって、見ている。

梨沙 「あっ、千奈。どうだった?

    ………うん

    ………うん……

    …やったー」

梨沙は喜び、奥に向かって、
オッケー・サインを出す。

奥から、黄色い歓声が上る

梨沙 「じゃあ、明日から、おいでよ。

    ………うん、じゃあ」

受話器を置いて、母に

梨沙 「明日から、もう一人増えるから、
    お願い」

母  「わかった。まかせといて」

嬉しそうに、跳びながら、奥へ行く梨沙



店に居た馴染み客が、梨沙の後姿を見ながら

客  「どうしたんだい?」

母  「みんなで、勉強してるのよ。

    あの子も、ようやく、
    やる気を出してくれたみたい」

客  「へー、それは、それは」

母  「このまま、続いてくれると、
    いいんだけど……ねえ」