観覧席で、
コートに出て行く、佐紀達を見ながら
里香 「私達、あのコーチに
教えてもらってたら、
どうなってただろうね」
歩美 「全国でも、いい所まで、
行ってたかも知れないじゃん」
華子 「無理ね。
あなた達、本を読めとか
早寝早起きとか、言われたら、
やってた?」
歩美 「んー、それは」
華子 「私も、たぶん、馬鹿にして、
やらなかったでしょうね」
里香 「確かに」
華子は、下のコートで走る、佐紀を見て
華子 「これは、コーチの言葉を、
バカ正直に信頼し、実行する、
あのキャプテンの、存在無しには、
ありえないわよ」
佐紀は、コート上で、指示を出している。
友理のリバウンドを見て、飛び出す佐紀
大きな声を出して、ボールをもらい、
ドライブ・イン。成功
背走しながら、人差し指を高く上げ
皆に声をかける、佐紀
歩美 「そうか。佐紀が、凄かったんだ」
華子 「佐紀無しでは、今の港南は、
無かったでしょうね」
里香 「体は小さいけど、存在は大きい
ってトコかな?」
華子 「いいキャプテンだわね。
私には、ちょっと、無理かも」
試合は、一進一退。
なかなか、点差は、詰まらなかった。
残分2分30秒
港南 52―60 御城

