‐次の日‐


彰が買ってくれた、
黒いワンピースを来て葬儀場に向かった…。


沢山の人がいた…

彰の親族、
彰の元クラスメート、
彰の友人、
彰のファン、
彰の事務所関係者…
マスコミ関係者
カメラマン


そう、彼は芸能人なのだ。

きっと、300人はいる。



『ねぇ…沙織ちゃんだよね?』

「はい」

『俺、わかるかな?』

「彰とよく仕事してた、海君?」

『うん…。
彰の婚約者の沙織ちゃんだよね?』

「はい…。」

すると、彼の頬に、雫が流れ落ちた


『ごめん…』

「いいえ…。
あっ、ハンカチ、使って。」

ポーチからハンカチを取り出し、
海君に差し出した。

『…ありがとう』


一瞬ビックリした顔をし、
柔らかいく微笑んでくれた…。

ハンカチで頬に溢れた涙を拭くと、
また次から次へと溢れだした。


「海君…、泣かないで」

『ごめっ…ごめん…ごめん…』

「どうして謝るの?」

『彰は…俺のせいで、
俺を守るために死んだんだ…』




え…………………










.