「えええ!? ちゃうわ。
絶対に話しかけんな、絶対やぞ!
もし話しかけたら……当分会わへんから」
そう言ってバスへと戻る俺の背中に何か叫んどったけど、無視。
だって、そやろ。
梢の事やから何も考えてへんはず。
どうせ、俺と一緒に行動出来るー。とか呑気な事だけしか頭ん中にないやろうし。
梢は社会人で。
今日は仕事。
もし自分のガイドする高校の中に、彼氏がおるとかバレたら……困るんは梢自身。
つーか、それくらいわかれよ。
あー……宿泊行事だけでも面倒やのに、
もっと面倒な事になりそうな気がしてしゃーないねんけど。


