「そうなん?カレー作れたんや。」
長い指で、器用にネクタイを外しながら、勇輝さんは私の作ったカレーの鍋に近づいた。
「はい。カレーは作れるんです。」
あぁ、私ってば、も少し気の利いた返しは出来ないの?
「腹減った。着替えて来るから、よそいでて。」
それだけ言うと、勇輝さんは部屋に行ってしまった。
だいぶ疲れてるみたい。
そらそうよね。休日出勤やもんね。
でもちょっと残念。
『2日連続カレーライスならともかく、カレー鍋、カレーライスって、カレー系統連続って、どうやねん!』
とか
『俺、インド人か!?』
とか言ってくれないのは、ちょっと寂しかったりして。

