俺と恵の舌が絡まるのに、時間はかからなかった。


一瞬にして、付き合ってた頃に戻ってしまう。



恵が飼っているインコの鳴き声が聞こえる。



「あん…」


恵の声で俺は自分のしている事に気がついた。



俺の右手が

恵のスカートの中へと伸びていた。




「ごめん!!」



俺…


恵の肩を押して、立ち上がった。



「どうして…?どうして、抱いてくれないの…?今だけでもいいから…そばにいて…」



俺は少し離れた椅子に座り、冷静さを取り戻そうと必死だった。



情けない…


自分で自分が情けなくて…泣けてくる。



「もう、俺はお前の彼氏じゃない。お前のそばには、いられないよ…」


涙を浮かべ、俺を見上げる恵は…今まで見たことがないくらい悲しい顔してた。


「…何があった?俺で良ければ、力になるから…」



俺は、少し離れた場所で恵の話を聞いた。


近づくと…抱きしめてしまいそうだったから…