鈴子は高校の野球部のマネージャーだったらしい。


美亜は、それを隠していた隆介にますます謎めいた何かを感じてる。



「怪しい………絶対変だよ。なんで、バイトの友達って言うの?マネージャーだって言えばいいのに……」



美亜は、口をとがらせて怒っていたかと思えば…


さやみの持ってきた新作のグミに手を伸ばす。


口に入れ、ニターっと笑う美亜。


こういうとこも好き。




私は幸せ。



大好きな人がたくさんいるから……




授業中、ケータイが大きな音で鳴った。


昨日ふざけてダウンロードした、お笑いのネタ……


着信音に設定するんじゃなかった……



私の周辺は、大爆笑。



私は腰をかがめて、ドアをそーっと開ける。



廊下に出るとすぐに電話に出た。



『もしもし!!!聞いてください。』



この元気な声は…


さくらから。




公衆電話からかけてきたさくらは、ハァハァと受話器に低音を響かせる。