「今日のたっくん…すごかったよ…」


エプロンを直しながら、ゆかりが俺を見る。




俺は、ぎゅっと抱きしめてゆかりに言った。


「卒業したら、ゆかりの家に挨拶に行きたい。」




それが俺が考える、ゆかりを安心させる言葉…




いくら好きだと言っても、愛してると言って体を求め合っても

なぜか埋まらない溝のようなものを


俺自身も感じてたから…




ゆかりは嬉しそうに目を潤ませた。


「ほんとに??恥ずかしいって言ってたのに…いいの?」




本気だってこと、伝えたかった。

こんなに癒されて、ホッとできる彼女は


ゆかりが最初で最後だから…




結婚―


結婚…まで意識してんだぜ…俺は。