ラッピングを待つ間、かわいいストラップを見つけた。
小さな四つ葉のクローバー。
ガラスのような透明の素材でできているそのストラップを2つ…
時計と一緒に渡そう。
そして、たっくんに携帯電話を持ってもらうんだ。
もし、やり直せるなら…
今度こそ、たっくんを信じたい。
毎晩メールのやり取りをしたい…
携帯は…やっぱり必要だって今ほど思うことはないよ。
声が聞きたい。
たっくん…
私の選んだ時計は『赤』
どうして赤にしたのかって言うと、
黒と悩んでいたんだけど…
パッと頭に浮かんだ、先生の赤い車。
赤って大好きな色だし、元気になれる。
自分ではきっと赤を選ばないたっくんだから…
バイト代いっぱい貯めていて良かった。
お揃いの腕時計を買うことができた。
美亜は最初から決めていた『白』
理由は、隆介は黒の服が多いから…
そして、笑っちゃったんだけど、
『隆介は心が真っ白だから…』
美亜は、私達の知らない隆介君をたくさん知っているんだって思って、本当に美亜の恋がうまく行って欲しいと思った。
美亜は、さっきの『鈴子』のせいで…
本物の鈴子のことが気になって仕方がない様子。
鈴子ってどんな女なんだろ…って想像しながら、夕食を食べた。
美亜は、隆介の口調からして、きっと大人しくて女の子らしい子だって断言してた。
私は、なんとなくだけど…
意外に大人っぽい感じの女の人を想像してた。
美亜が、鈴子に会うなんて場面がこれから先、ないことを祈る。
このまま、美亜が彼女になれますように…
私と美亜は、さっきのクレープが鼻に付いてた話でまた大笑いしてた。