そして、さくらの恋。



月曜日は、公園でさくらの恋の話を聞いた。


さくらは、いつも私が辛い時は敢えて何も聞いてこない。

だけど、話したくなった時、ちゃんと聞いてくれる子なんだ。



今日もたっくんは休み。

休憩時間、さくらんぼ2つこっそり持ち出して…

シーソーに乗りながら食べたさくらんぼの味・・・忘れないなぁ。


「庸介と同じ委員会に入りました。放送委員です!しかも昼休み放送室で2人きりなんです!」

意外に積極的なさくらは、庸介の友達から何気なく聞きだした前情報で、同じ委員会に入ることができた。


私の中では、庸介は『小さな隆介』ってイメージ。


だって、Sなんだもん。



いじわる言うくせに、たまに優しい所もある。


まるで、隆介・・・


「今日はお弁当食べながら、携帯で写真撮って遊びました。でも、庸介変な顔ばっかするんです~!」


シーソーから飛び降りたさくらが、慌てて携帯を見せる。


「ちょっと!!イメージ違う!!かわいいじゃん!」


写っていたのは、目のクリクリした美少年。

だけど、ふくれっ面でカメラを睨んでる。



プチ隆介だと思ったら、全然違う。


隆介みたいにクールな雰囲気じゃなく、

悪ぶってるけど、かわいい庸介。



どうか、さくらの恋…満開になりますように・・・