「あ~!!メール来た!!隆介から!」


噂をすれば…


内容は、『飯、作りに来い!りゅーたん連れて。』



4人で、大声で喜んだ。


静かな教室に響く一際大きな美亜の声…


授業を始めようと教室に入ってきた先生が、ジロリと睨む。



コソコソと話す。

「美亜、飯作れなんて、もう彼女じゃん!」

「ほんとだよ~!りゅーたんを口実にして、美亜に会いたいんだって!」

「もう、やっちゃうんじゃない?」

「やだ~!隆介は、硬派だもん。そんなことしないよ~!」


早速メールの返事を送る美亜。

『何食べたい?終わったら行くね。』


意外にマメ男??


1分もしないうちにまたメール…


『ひまわりの種。』


ぶははははは!


みんなで大笑いした。


照れ隠しなのか、天然なのか…


いくら偉そうなS男でも、憎めないかわいらしさがある。


いつの間にか、みんな隆介をチョッピリ好きになってた。




隆介の家から美亜の家は、自転車なら10分くらいの距離。


歩いて、りゅーたんを運ぶのは結構大変かと思ったけど、小さな小さなりゅーたんは、
鞄の中に入れて連れて行くらしい。


その道のりは、ドキドキとワクワクで、あっという間だって美亜は笑った。


今晩のおかずを考える美亜の横で、私達は美亜の幸せを祈るだけ…