「生徒会の人と鉢合わせする可能性が無いこともないわね……」
 そういえば、生徒会室も五階にあるって言ってたよな……。
 やばくね?生徒会って……なんだっけ?副会長の……まぁいいや。副会長とか会いたくないし。
「昼とか放課後以外はほとんど誰も来ないから大丈夫だと……」
「そうね。その時間帯は気をつけてちょうだい。それと、更衣室には鍵かけられるから渡しておくわね」
 校長は引き出しから鍵を出すと、あたしに渡した。
「生理用品は後で入れておいてあげるわね。男として生活していると不便でしょう?」
 校長……いい人すぎる!
「ありがとうございます!」
 いいのよ。と微笑んだ校長がどこか楽しんでいるように見えるのは気のせい?

「式には出なくて良いから………校内を見て回るといいわ」
 霄さんも。と言うと、
立ち上がった。
「私は式に行くわね」
 あたしと霄は急いで校長室を出た。

 校長だもんな……挨拶とかするんだよな。……新入生とか校長見てどう思うんだろ?
 初っ端から霄みたいになる……わけないか。

 でも、霄はいくらなんでも可笑しすぎだろ。