「なぁ、両刀霄君。」
『何だよ、その言い方。』

だって両刀じゃん。なに?否定するわけ?

「琉珂を守ってくんない?」
『はぁ?オレが…』

その続き聞くのイヤだ。
イヤな予感。

「守ってくれたら!…可愛い子紹介してやるよ。」
『のった。』

やっぱり女の子の方が好きなんだろう。
…誰を紹介するかなぁ…。

萌華でいいかぁ。
一応、美人だし。

「でもさ、琉珂に何かあったら…二度と女を口説けない顔にしてやるから。」

男さえ近付かない顔にな。

『…肝に銘じとく。っーかさぁ、お前が来ればいいんじゃねぇの?』
「…なに?死にたいの?今すぐ死ぬ?」

まぁ、霄にとったらあたしは女じゃないだろうけど。
兄弟みたいに喧嘩して育ったし。


『冗談だっつーの。』
「ぶっちゃけアタシもそうしたいけどさ。」

ムリ。
現実的にムリ。
アタシ的にもムリ。

『いつにもなく素直だな…』

驚いたような声色の霄。
きもちわる。って付け足そうとしたに違いない。

「今度会ったときは…覚えてろよ!」

アタシはケータイにそう怒鳴ると切った。