「ただいま〜」
やっとで一日が終わる…。あー疲れた。
「おかえり、お姉ちゃん。」

玄関まで出迎えに来てくれた琉珂。相変わらずカワイーなぁ…。
世界中の男がみんな琉珂ならいーのに。

「今日遅かったね。」
「あー里美と萌と話してたから。」
「そうなんだ。」

あたしと性別反対じゃない?っていっつも思う。反対にしようって提案したいくらいに。

「今日黎斐の説明聞きに行ったんだ。」

階段を上がりながら琉珂が言った。暗そうな声…。

「どうだった?」
「うーん…確かに環境は良さそうだけど…」
「だけど?」

部屋の中に入って、カバンを机に置いた。
あ、弁当箱出してない。

「お姉ちゃんと同じ高校に入りたかったな…」
手に持った弁当箱を投げ、琉珂に抱きつく。
かわいい事を…っ!

「でも、黎斐でがんばる」
「うんうん。」

かわいいなぁ…こんなかわいい弟そうそう居ないよ。
「できることならあたしが付いていきたいよ。」
無理なことだけどさ。
「男にならない限り無理だけど。」
「…男に…」

琉珂は何かブツブツ呟きながら部屋を出て行った。