俺は何を考えていたのだろう。覚えているのは優が俺の部屋に来たところぐらいまでだ。


「何か作るね、台所借りるよ?」


俺は無言でソファに倒れ、ネクタイを緩めた。空が心配でしょうがない。


「大丈夫?海君。」


「あぁ…」


気の無い返事をした。実際今優がなんて言ったのかもよく覚えてない。


優は俺のそばに座り、頭を撫でた。


「大丈夫、私がいるから…」