「これなんだけど、BKブランドとして売り出せないかな?」

ブライアンの指さす方向にあるのはココのカップ

「ハンナんとこってでかいだろ?それに専門分野だし」

「BKブランドって・・ もしかしてブライアンとココってこと?」

「お! 鋭いねぇ・・・」

「は? そのまんまなんのひねりもないし・・」

ブライアンとハンナの話が見えてないココ

「ねぇ、なんの話かさっぱりなんだけど?」

ちょっと拗ね気味のココに

「あ~ ごめん、ごめん ココが気にいった豆の配合を俺たちのブランド立ち上げて売ろうと思って」

「え?」

「で、それをあたしがやれって事」

とハンナも口を挟んだ

なぜ、そこでハンナがやるのかわからないココ

「あ、ごめん、 まだ言ってない事があったわ・・ うちの親、ムーンライトコーヒーやってんの」

「え?」

「知らない? ムーンライトコーヒー」

知らないわけない・・

シアトル発祥の世界中に店舗を構える王冠が目印で赤いストローのコーヒーショップ

日本にいた時、銀座で聞いていた待ち合わせの場所がわからなくなったのも、ムーンライトコーヒーのお店を曲がる・・と聞いていて確かに曲がったのだが、そこかしこにある店舗・・曲がったお店が違っていたのだ

それ以来、道を教えるのにムーンライトコーヒーを目印には出来ないな・・と学習したものだ

「え~!!!」

びっくり仰天のココに

「今まで黙っててごめんね」

と笑顔をを向けるハンナだった