ココがそんな事を考えていると、堀君たちの話題はすでにかわっていた

「隣のクラスに転校生が来たらしいぜ!」

「マジ!! ソレって、オンナ? オンナか?」

「ざんね~ん! 男~ それもずっげ~地味な奴!!」

「へ~ うちのジミコと張るくらい?」


・・・・ジミコって・・まさか、私の事?

「ん~ どっちもどっちかな・・って噂をすればだよ!」

と彼らの声が小さくなった

ココはそこで、視線を窓の外に移した

・・が、誰かが自分の前に立っているのに気づき、視線を上げた

そこには、たとえ風がふいても、髪の毛1本でさえなびかないだろうと予想されるくらいビッチリ7対3にかため、黒い丸縁メガネをかけ、制服のボタンを上までぴったり閉めた男の子が立っていた

ココは、自分の格好を忘れ、思わず、眉をしかめ、少年の足元に視線をおとした

少年の制服のズボンは寸たらずで、くるぶし丈のようだ

頭の先からつま先まで、とことんダサイ・・・

「・・・・どちら様?」

ココは視線を少年の顔に戻した

「・・どちら様って・・・」

と少年は笑った

ココは、その声を聞いて、思わず立ち上がった

「は! なんで、あんたがここにいるわけ?」

思わず、大声をだしてしまい、クラス中が何事かとココと少年に注目してしまう

「まぁまぁ、とにかく落ち着けって・・」

と少年はココの前の席に座った