桜の咲く頃



「冷たい。」

私は持っていたハンカチを差し出した。


「自業自得ですよ。」

ヤバイ!!言っちゃったよ。男の人ビックリしてるじゃん。


「スイマセン。」


「ハハハッいいよ。こっちは助かったから。君若いね。」


「高校生ですから。」


「マジ!!中坊かと思った。ゴメ〜ン」


「イイエ。良く有る事ですから。」


「僕の事知ってる?」


「はいっ?初対面ですが。」



「そっか、未だ未だ知られてないか。僕、モデルの響。又、来るから。ここのコーヒー美味しいし。」


「又のお越しを。」

一礼して戻った

私って時々お客に使われるんだよ。変な性分。


「朔ってモデルの響知ってる?」


「うん。有名だよ。あそこに居るじゃん。」


知ってたんだ。モデル興味無いしな。


「ハナ、朔休憩入ってイイゾ。」


「まだ、お客さん居るよ。」

「大丈夫。もぅ少しで遅番が来るし。」


「じゃー貰います。」
朔に手を引かれて休憩室に


「朔、バイト終わったらなんか有る?」

「無い。」


「買い物付き合って。四葉の誕生日プレゼント買うの。」


「良いよ。」


ソコに遅番の多賀さんと彬山さんが来た。ここの人達は皆美人だ。羨ましい。


でも、みんな楽しいから好き。