俯いていた安藤が顔を上げて、こちらを見つめてきた。 ゆらゆらと、潤んだ瞳が揺れる。 判決を下されるのを待つような目。 …そんな目を、させたいわけじゃない。 無理矢理笑顔をつくって笑いかけた。 「…不器用で、無鉄砲で、無駄に正義感が強くて、…そうやって、脆さも弱さも一人で抱え込んで。…だけど」 …だからこそ 「そんなお前が、お前らしくて、俺は好きだ」