昼休み。

「とうとう、明後日だな」

いつものように、安藤から弁当を受け取った俺がそう言うと、弁当箱を膝に置き箸を口にあてていた安藤が、俯いていた顔を上げてこちらに視線を向けてきた。

目が合うと、急に真剣な表情になり、弁当箱を膝の上から床に置き、俺のほうに向きなおって、姿勢を正して頭を下げてきた。

驚いて目を見開くと、安藤は頭を下げたまま続けた。


「…こんな私に、ここまで付き合ってくれて有難う。明後日は七澤から教わったことを出し切れるよう、全力でいく」

その言葉に、口元が緩んだ。

…なんというか。

安藤らしい。

「順位、あげろよ」

頭をあげた安藤に、笑いかけてそう言うと、ふ、と挑戦的な笑みを向けてきた。


「当然だ。…勝負だからな」


―本当に何処までも、安藤らしい。