「そうじく~ん。そ・う・じく~ん。…エロ、タラシ、インラ―」

「…殺すぞ」



翌朝

俺は、上半身に寄りかかってくる不愉快な重みと、耳元にかかるナツメの声で目を覚ました。

勢いよく起き上がり、覆いかぶさっていたナツメを引き剥がす。

「気持ち悪いことすんな!!」

「…だって総司くん、ゆすっても叩いても耳に息かけても起きないんだも~ん」

拗ねた子供のように唇を尖らせてそう言って来るナツメを眉間にシワを寄せて睨むと、眉をハチの字にして、今にも泣き出しそうな顔になった。


心の中で舌打ちする。

…くそ、なんなんだ、こいつは。



安藤の親父といい、こいつといい。
安藤の身の周りのやつは、みんな、こんな個性の強すぎる奴らばかりなのか?

思いため息を吐くと、襖の向こうで安藤の声がした。


「七澤、起きてるか?…朝御飯、出来たんだが」