本日何度目か分からないため息を吐き、俺は再び部屋に戻ってきた男に視線を移した。
蜂蜜色の髪、透き通るような白い肌、目鼻立ちの整った顔立ち。
日本人離れしているその外見に、男の俺でさえ見惚れてしまいそうになる。
それがなんだか余計に、心に引っかかった。
―この男は、安藤の何なんだろうか。
そのまま男から目を離せずにいると、視線に気付いた男のほうは一瞬柔らかく笑うと、掌を顔の前でヒラヒラと振る。
「そんなに見つめないでよー。照れるってば」
少しも恥ずかしがってなど居ない、おどけた笑顔で、俺の視線を淡い藍色の瞳でしっかりと絡め取る。
そして、何かを口にしようとしたのか、形の良い唇が動くのが見え、俺の意識はそこに集中した。
しかし、
「ナツメっ!!」
言葉を聞き取る前に、
安藤の怒鳴り声が、戸を開ける音と共に俺の耳に届いた。

