紺色のストライプのネクタイ、ブレザーのエンブレム。


その制服には見覚えがあった。
たしか、あの金持ち学校の―…


「ああ、すみれの彼氏?」

男は目を丸くしてそう聞いてくる。

んなわけないだろ―そういうつもりで口を開いた。
なのに、

「なーんてな。いくらなんでもありえないよなそれは!」

…違う、と訂正する前に、あっさりと言われた。
何故かそれにむっとした自分に、またイラっとくる。


―いや、それはねえ。ありえねえ。

男は何度もそれを繰り返し、何故かけらけらと愉快そうに笑う。

俺がそんな男を目を丸くして見つめていると、ひとしきり笑った男は、わざとらしく咳払いをし首をかしげて、布団に入っている俺を見下ろしてくる。


「で、誰?」