「何というか……父親としてそういう存在を認めたくない気持ちが先走ってな、勢いで殴ってしまったんだ…すまなかった」


そこで。

巨体は、そのずんぐりした体を折り曲げて
俺に頭を下げてきたのだ。

更に驚いた俺は、もう本当に何も言えなくなってしまった。

あの巨体が
獣が。


高校生のガキに、頭を下げている。


まあ殴って気絶させれば当然なのかもしれないが、やはりおかしな気分だった。

そして
この素直なところが、安藤と似ていると思った。

いや、安藤がこの父親に似ているのか。