そこには、ただ真っ直ぐに、長い廊下が伸びているだけで。

ドアのほうを振り返り、ドアノブにクマのぬいぐるみを探したがそこに何もないのを見て、ここは安藤の部屋ではないのだと分かった。


じゃあ、ここは何処なのか。
一瞬考えたが、すぐに頭を振る。

―……そんなことはどうでもいい。
安藤を探さなければ。


俺は我武者羅に廊下を走った。

ドアを見つけると片っ端から開く。

いない
いない

いない。


何度も何度も、安藤のあの顔が浮かんでは消えた。


もういくつ、ドアを開けたかわからない。
人が通る気配も無い。

なんなんだ、ここは。

不安に、胸が押しつぶされそうになる。


何処にいるんだ、安藤。



そしてその時、だった。


五メートルほど先にある角。
その角を曲がったところから、光が漏れているのを見つけた。



騒ぐ胸を押さえ、早足でそこに向かい、角を曲がる。

そこにあったのは



―道場、だった。