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目を開けると、そこにはただ、暗闇があった。

あの一撃で死んでしまったんじゃないかと本気で思ったが、びっしょりとかいている汗のせいで背筋を撫でる寒気と、胸のあたりまでかけられている柔らかなタオルケットの感触に、多分まだ生きているんだと思った。


確かめるように瞬きをしてゆっくりと起き上がり、寝かされていたベットから降りる。


ここは何処だろう。

安藤の家か。
安藤の部屋か。

―そこで。

彼女の、あの苦しそうな表情が脳裏に蘇った。


あの後。

熊に、殴られたり…しなかっただろうか。

キレたあの巨体に、あの拳に、傷つけられなかったか。

普通、女にそんなことをするのは男として最低だと思う。
だが、あの男はそれをしてしまいそうな雰囲気を持っていた。


途端に胸がざわつき始め、俺は暗闇の中で必死に出口を探し、手がドアノブに辿り着くとぶち壊す勢いでドアを開き、そのまま飛び出した。