幅が広く、どこまでも続いているように見える長い廊下を案内されるまま歩く。

これが家かというくらい、この家はでかい。
よく磨かれた飴色の木の柱、目に映る装飾品の数々。


―そして時折、どこからか野太い男の喧騒が聞こえてきた。

「ああ……門下生が稽古しているのだ」

俺が声の主をきくと、安藤がさらりと答える。

「…門下生?」

追って言った俺の言葉に、安藤が無言で頷く。

「さっき門のほうで見たとは思うが、うちは古武術の道場をやっていてな。師匠である父が居ない間でも毎日稽古に来ているんだ」

彼らの、武術に対する思いには感心するものがあるぞ―

そう続けて言って安藤が笑う。


その笑顔は、輝いていた。