それから二週間がたっても、俺と安藤は昼は屋上、放課後は図書館で勉強という相変わらずの日々を送っていた。
あれ以来気まずくなることもなく、穏やかに時間は流れ、安藤の料理の腕は日に日に上がっている。
そんな、ある日のことだった。
「七澤、少し話があるのだが」
俯いていた顔を上げ、いつになく真面目な表情で安藤が弁当をつついていた俺に言う。
俺は無言で見つめ返して先を促す。
「あのだな…テスト一週間前になったことだしな…その…明後日から連休に入るだろう?」
そこまで言って
「……あー……う…いや。やっぱりいい。駄目だ」
安藤は自分の顔の前に掌を挙げ、俺から目を逸らし、言葉を止めた。
その手を左手で包み込んでどかせる。
言いかけられると、気になってしまう。
「……何だ?」
距離をつめてそう聞くと、俺を見る大きな瞳が揺れた。
あれ以来気まずくなることもなく、穏やかに時間は流れ、安藤の料理の腕は日に日に上がっている。
そんな、ある日のことだった。
「七澤、少し話があるのだが」
俯いていた顔を上げ、いつになく真面目な表情で安藤が弁当をつついていた俺に言う。
俺は無言で見つめ返して先を促す。
「あのだな…テスト一週間前になったことだしな…その…明後日から連休に入るだろう?」
そこまで言って
「……あー……う…いや。やっぱりいい。駄目だ」
安藤は自分の顔の前に掌を挙げ、俺から目を逸らし、言葉を止めた。
その手を左手で包み込んでどかせる。
言いかけられると、気になってしまう。
「……何だ?」
距離をつめてそう聞くと、俺を見る大きな瞳が揺れた。

