それから。

何となく気まずい雰囲気になった後、遠慮する安藤を家まで送り、俺はそのまま家路についた。

玄関で、ただいまと呟くように言い、直行で二階の自分の部屋に行き着替えもせずにそのままベットにダイブする。

胸の中がざわついた。

なんだ、あの表情は。
何であんな目をしたんだ。
あんな無理矢理な笑顔を見せたんだ?


―聞いちゃいけない事だったのか。

考えても考えても分からなかった。

俺が安藤について知っていることは
あまりに少なすぎて

答えに辿り着くことができない。





気付けば、そのまま深い眠りに落ちていた。