心 ―ハジマリノウタ―





「パンと、水です。

それから、薬です」



「薬?

わざわざ飲むわけ?」




私は頷く。


アレを飲むと、力が出なくなり、

翌朝まで眠ってしまうのだ。


恐らく脱走を防止しようとしているのだろう。


心が無い者に

そんな気が起きるはずもないというのに。




「はい。

ドレイは薬を打たれると暴れましたが、

私たちは命令されれば飲むので…」




「ドレイも薬を打たれるのかい?」




私は再び頷く。


そのことにリヴィアは

随分興味を持ったようだった。


眉をひそめると、

そのまま考え込んでしまった。




「そう。まぁ、いいわ。

とりあえず、何か食べようか」