心 ―ハジマリノウタ―




ジグが席を立って、しばらくすると、

ブザーのような音がなった。


すると、ロックがニコニコしながら説明してくれた。




「この音はね、集合のブザーなんだ。

これが鳴ったら、この建物内の能力者は

皆ここへ集まらないといけないんだ」




確かに、頭上から足音のようなものが

聞こえてくる。


私は窓の外を見た。


外は闇以外何も見えなかった。




「この空の暗さ、夜よりも深い闇、

奴らの侵食が進んできてる証拠なんだ。

空が、色を失ってる。

でも、普通の人々は気がつかない。

ここは、結界の中だから、

真実が見えるんだ」




隣に座った、ガントレットの少年が

私の視線を辿って言った。


真実…。


空が色を失い、朝も昼も闇に塗りつぶされた。


私が今まで見ていたあの青は、ニセモノ。


何時から?どうして?


私は、何も知りたいと、思わなかった。


思えなかったのか、思わなかったのか。


自分でも何も、分からないのだ。