心 ―ハジマリノウタ―





「例えば、昨日仲良く飲みあった友人が

次の日会ったら

銃口を至る所から突き出して、

襲い掛かってくる。

奴らは、人を食べる。

だけど、生きたままでは食べられない。

だから大抵、ドレイは人間を殺す」




私は、外に出たことはないし、

友人もいない。


話したことがあるのは、

主と見張り番とここの人々。


けれど、時々窓の外から爆発音が

聞こえてくることがあった。


しかし、工場内ではそんな音は珍しく無かった。


私たちには、開発の音だと教えられていた。




「ドレイは人間の剣や銃では壊すどころか、

かすり傷をつける事だってできない。

それくらい頑丈で人間は

とても勝つことはできない」




ロックはその時、

初めて歪めた表情を崩した。


私を見極めるようにじっと見つめている。




「そこで、僕らがいる。

僕らには力がある。

君が昨日触れたクリスタルは

人間に力を与えることが出来るんだ。

その衝撃に耐えられる者は少ない。

力を授かる基準は僕らにも

分かってないんだけどね」