心 ―ハジマリノウタ―




「クリスタルが、語りかけたなんて!

ありがとう、話してくれて。

僕からも、君に話がある」




真剣な表情で男は言った。


私はただその声に耳を済ませた。




「ユア、と君は名付けられたんだよね。

それじゃあ、ユア。

まずは簡単に説明しよう。

僕の名前はロック。

気軽に呼び捨てにしてもらって構わないよ。

そして、こっちがジグ」




男が私の名を呼んで、自己紹介を始めた。


老人も、名を呼ばれると頷いて、私を見た。


ロックは話を続けた。




「そして、此処は奴隷工場がある街の一画だ。

僕らはここに、ある目的で集まっている。

ドレイの侵食を止める、というね」




ドレイの侵食…?


あの、工場に居たドレイのことだろうか?


ロックは私に尋ねる。



「ドレイは、分かるね?」



「私の知っているドレイは、

働くだけのロボットです。

人間に危害を加えるものは知りません」