心 ―ハジマリノウタ―





「今日、ここに君に来てもらったのは、

クリスタルのことを

話してもらおうと思ったからなんだ。

いまだかつて、クリスタルが

あんな反応を見せたことは無かった。

きっと、君が目を覚まさないことと

何か関係があるんじゃないかと思ってね」




どうだい?と尋ねる男。


私は頷いて、答えた。




「はい。確かに、夢を見ました」



「それじゃあ、それを話してくれないかな」




話せ、と言われれば話す。


私に選択の余地は無い。


あの夢が何を言おうとも、

私が奴隷であることにかわりは無いのだ。


私は頷いて話し出した。


夢のあの声が語ったことを全て。


話し終えるのに、そう時間は掛からない。


30分弱と言ったところだろうか。


私が話し終えて、口を閉ざした時、

男と老人は、難しい顔をして黙り込んだ。


私の隣に腰を下ろした

少年と、主は顔を見合わせた。